DoCK 映像リサーチセンター

Co-work(日中韓学生アニメーション共同制作)のカリキュラム開発・改善に向けて

アニメーションワークショップ・講義01 国際アニメ共同制作ワークショップ
2026.10.19

「P01 国際アニメ共同制作」は、国際共同制作を通じて、世界で活躍するアニメーション制作者の育成を目指すプログラムです。その一環として、本学映像研究科アニメーション専攻が15年以上に渡って実施しているCo-work(日中韓学生アニメーション共同制作)のカリキュラム開発・改善に協力しました。

Co-workは、東京藝術大学の学生がアジア諸国の学生たちとともにアニメーションを共同制作する教育プロジェクトで、国際的な視野を持つ学生の育成を目的としています。本年度は、大学院生を対象とした「Co-work 2026」が7月、学部生向けの「Co-work Undergrads 2026」が8月にそれぞれ開催されました。

Co-workにおいて、異なる文化的背景を持つ学生たちが多国籍のチームを組み、お互いに協力しあってアニメーション作品を創り出す経験には、さまざまな教育効果が期待できます。アニメーション制作には企画立案における思考力・批判力・対話力だけでなく、作画や編集といった技術力や、粘り強く制作に取り組む力も求められます。また、細分化された制作工程や大量の素材を扱うというアニメーション制作の特性上、チーム全体で制作スケジュールや素材を適切に管理していくことも重要です。さらに、異なる言語や文化的背景を持つ学生同士のコミュニケーションという課題にも向き合う必要があります。

こうしたCo-workでの経験が、個人でアニメーションを制作する機会の多い学生にとってどのような経験となるのでしょうか?過去のCo-workのアンケート結果からは、プロジェクトそのものが学生にとって非常に有意義な経験となっていることがうかがえます。一方で、その意義や教育的価値を支えている具体的な要因をアンケートのみから明らかにするには限界があります。 プロジェクトをより教育効果の高いものへと改善していくためには、プロジェクトにおける学びや変化を適切に捉え、評価する方法を検討することが重要です。

今回、映像リサーチセンターDoCKでは、実験的な試みとして、東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンターの末松和子教授を代表とする研究チームが開発した「国際共修ルーブリック」を活用し、アニメーションを通じた国際共修の教育的価値を測定しました。

「国際共修ルーブリック」(東北大学) https://intercul.ihe.tohoku.ac.jp/teaching-in-diversity/rubric/index.html

「国際共修ルーブリック」を活用した効果測定の方法やその有用性、また、その結果を踏まえてCo-workをどのように改善していくのかについての詳細は現在、分析中です。今後、日本アニメーション学会等の場で発表し、広くその知見を共有していきます。

①Co-work 2026 日程:2026年7月15日(水)〜7月29日(水) 会場:東京藝術大学 横浜キャンパス 万国橋校舎 参加校:東京藝術大学、韓国芸術総合学校 主催・運営:東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 岡本美津子、江口麻子、伊藤圭吾、齊藤光平、木山瑞嬉 カリキュラム開発・改善への協力および教育効果の調査:東京藝術大学映像リサーチセンターDoCK 岡本美津子、江口麻子、髙谷智子

②Co-work Undergrads 2026 (令和8年度 文化庁 日本映画の海外発信事業 映画分野における海外ネットワークの構築強化に向けた共同ワークショップの実施 東京藝大・K-ARTS(韓国藝術総合大学/Korea National University of Arts)連携) 日程:2026年8月3日(月)〜8月7日(金) 会場:京都芸術大学 参加校:東京藝術大学、武蔵野美術大学、東京工芸大学、京都芸術大学、京都精華大学、韓国芸術綜合学校、青江文化産業大学、シラパコーン大学、キングモンクット工科大学トンブリー校 主催:文化庁、韓国芸術綜合学校 運営:東京藝術大学、韓国芸術綜合学校 事務局:公益財団法人ユニジャパン、韓国芸術綜合学校 カリキュラム開発:東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 岡本美津子、江口麻子、伊藤圭吾 カリキュラム開発・改善への協力および教育効果の調査:東京藝術大学映像リサーチセンターDoCK 岡本美津子、江口麻子、髙谷智子

報告:髙谷智子

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